紙やすり(サンドペーパー)はとても万能なアイテムで、キッチンなどの水回りのサビ落とし・サビ取りから、工作での仕上げや金属をピカピカに磨き上げるといった様々な使い方があります。そんな万能な紙やすりですが、いざ購入しようとすると”番号”が沢山あってどれを選べばいいかわからない!という方が多いかと思います。
この記事では紙やすりの番号の意味と選び方について詳しく紹介していきます。
紙やすりの”番号”の意味
紙やすりの番号は、研磨作業における研磨粒子の粗さを示す指標です。一般的には、番号が大きくなるほど研磨粒子が細かくなり、表面の磨きが滑らかになります。
番号が小さいほど粒子が大きくなり沢山削れる(表面が粗く削れる)
番号が大きいほど粒子が細かいので精密・ツルツルに削れる(あまり削れない)
具体的には、紙やすりの番号は粒子の目数(グリット数)を表しています。番号は1インチあたりの粒子の数を表していて、通常は「#」の後に数字が続きます。例えば、#60、#120、#240というように書かれています。
紙やすりの番号と選び方
紙やすりの番号は研磨粒子の粗さ(大きさ)を示していることが分かりました。では、自分が使いたい用途にあった番号は一体どれが当てはまるのでしょうか。
以下に一般的な紙やすりの番号とその意味を示します。
- #40〜#60: 最も粗い番号で、木材の削り取りや古い塗装の除去に使用されます。
- #80〜#120: 中程度の番号で、表面の平坦化や塗料の下地処理に使用されます。
- #150〜#180: 中程度からやや細かい番号で、表面の仕上げ研磨や塗装の下地処理に使用されます。
- #220〜#240: 比較的細かい番号で、表面の研磨や滑らかな仕上げに使用されます。
- #320以上: 細かい番号で、滑らかな仕上げや表面の仕上げ研磨に使用されます。
紙やすりで金属・樹脂を研磨する場合
金属や樹脂を磨く場合は#320よりもさらに細かいもの(数字が大きい)を使用するようにします。木材の場合は#320である程度表面が滑らかになりますが、金属・樹脂の場合だと滑らかにするだけではなくて表面のツヤも考慮する必要があります。
金属や樹脂の場合だと#320だとかなり傷ついているように見えるので見た目が悪いです。
鏡のようにピカピカに仕上げる場合であれば、#1000以上の細かい目の紙やすりを使用するべきです。
紙やすりの番号は大き目?小さめを選ぶ?
例えばパイプなどのサビ落としで表面を綺麗に磨こうとしているのに、#40や#60といった数字が小さい紙やすりを使うと、沢山削れますので確かにサビを簡単に落とすことが出来ます。しかし、削れる分表面が粗くなりますので擦った後は傷だらけになります。
一方で傷だらけになるのが嫌なので極端に数字が小さいものを選ぶと、削れる量が少なくなりますので時間がかかります。また、目が細かい分削ったときに出るカスが詰まりやすくなります。(通称:目詰まり)目詰まりすると全く削れなくなりますし、逆に詰まったカスで表面を大きく傷つける可能性があります。
紙やすりの番号はとても重要!大きすぎても小さすぎても良くない!
紙やすりは数字の小さいものから使用
複数の番号の紙やすりを使用する場合は数字が小さいものから順番に使っていきます。数字が小さいほど粗く沢山削れますので、その分削った表面がガサガサになります。金属や樹脂の場合だと傷が目立ちます。
数字を小さいものから大きいものへ順番に使うことで、表面がだんだんと滑らかになり仕上がりが美しくなります。少しずつ表面を整えていく感じです。数字が大きくなるほど削れる量が少なくなるので、数字が小さいものからいきなり大きいもの(例えば#40から#1000)という使い方をすると、数字が小さいやすりで削ったときの傷を完全に消すことが出来なくなるので注意です。
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